『踏まれても踏まれても強く野に咲く福寿草』《明日好き言葉》

明日好き言葉

「踏まれても 踏まれても 強く野に咲く福寿草」

この言葉は自分のお給料で買った中古トラック1台からトラック運送業を起業して、『西濃運輸』を創業された田口利八(たぐちりはち)さんの言葉になります。

この言葉はどんな試練にも耐えうる精神と同時に将来に向かって力強く進む不撓不屈の魂を表している言葉になります。

田口利八さんは明治40年(1907年)、長野の木曾谷(現南木曾町)に生まれ育ちました。

田口さんが育ったこの町の付近では、春一番になると「福寿草」という花が咲くらしいです。

福寿草は長い冬の間、いくたびも雪に押しつぶされながらも、じっと耐え抜いて、やがて花を咲かせて人々に春が来たことを知らせる。この福寿草に自分の歩みを重ねて作ったのがこの言葉になります。

田口さんは23歳の時に中古トラック1台から運送業で身を起し、その後数々の苦境を乗り越えて業界トップ企業となる西濃運輸を育て上げました。

戦時中は本社のある岐阜県大垣市が大空襲で焼け野原になり、本社の倉庫に2発、修理工場に3発を含め計42発の焼夷弾を落とされた。これを全員で消してやっとの思いで戦火を免れたそうです。

戦後はいち早く名古屋~東京間の長距離運送をはじめるため運輸省(現国土交通省)に免許の申請をするのですが、

今でこそ名古屋~東京間の長距離運送はあたりまえですが、当時は業界の常識を逸していました。

行政は荷物の長距離運送は鉄道を中心に行っており、燃料も車も道も悪いこの時代にトラックの長距離運送は夢物語であったそうです。

運輸省に直談判するが当然取合ってくれない。

しかし、トラックの長距離運送の必要性を感じている田口は諦めませんでした。また来たかといやな顔されても粘りに粘り、課長、部長、局長と厚い壁を一つずつ突破していきました。

通い詰めて20日後についに「まあ、検討してみるから正式申請を出すように」とついに運輸官僚を説き伏せて長距離路線の認可を勝ち取ることに成功するのです。

かくして田口さんはわが国トラック業界の長距離輸送時代のパイオニアとして経済史に名を残すことになりました。

「創業から今日まで、苦しいことの連続だった。それを克服することができたのも、あえて困難な道を選んだのも、春を告げる花・福寿草が教えてくれたものだ。踏まれれば踏まれるほど、たくましく育つ福寿草。私はこの野に咲く福寿草が、好きでたまらない」

と後に田口さんは言っておられます。

この福寿草精神は「信念こそがあらゆる目標を実現させていく強い推進力となる」と私たちに教えてくれています。

田口さんは「日本一になりたい。多くの人に喜んでもらいたい」という想いに従って突き進みました。

そして、次々にやってくる困難にぶつかる度に「踏まれても、踏まれても、強く野に咲く福寿草」という一節を常に口にして頑張り通したといいいます。その結果、今の大成功があるのだと思います。

大変な思いを経験しなければ綺麗な花を咲かせることはできないのです。

今、自分が経験している大変なこともいつかは綺麗な花を咲かせるための大事な糧となると思えると今日一日、頑張れるのではないでしょうか。

あの困難も振り返ってみればいい思い出だったと言えるようになるには、あえて今、困難な道を選んで楽しむ気持ちを忘れずに耐え忍ぶことも大事なのです。

六度満行

満福寺は「加賀山 六度満行院 満福寺」という正式名称があり、六度満行(六度万行)の教えを大切にしています。

この六度満行の教えの一つに『忍辱』があります。

「苦しいとき、何もできないときでも、腹を立てずに、投げやりにならずに、逃げ出さずに自分を信じて自分のできることを精一杯する」

これが素晴らしい善行になり、耐え忍んでいればいつか必ず花を咲かすことができるのだとお釈迦様は説いておられます。

満福寺の御朱印帳

満福寺の御朱印帳には『福寿草』の刺繍が施されています。

なぜ、満福寺の御朱印帳には『福寿草』が刺繍さてれいるのでしょうか?

福寿草の花言葉

福寿草は日本では黄色い花が一般的ですが、赤色、白色、緑色などの花を咲かせる種類も存在します。シベリア~東アジア、日本では北海道~本州の山林に自生する多年草で、冬から春にお椀型の花を咲かせます。

漢字の福寿草は「幸福」「長寿」を意味し、正月を祝う花として名付けらています。

福寿草は江戸時代に春を1番に伝える花として、福告ぐ草(フクツグソウ)」と呼ばれていました。

その後、呼びやすくするために「告ぐ」の部分が「寿」に変わり、「福寿草」となったのだそうです。

この後から変わった「寿」は、福寿草は開花期が長いことから「長寿」の意味もあり、広く知れ渡ったと言われています。

福寿草の花言葉は、「幸福」「祝福」「幸せを招く」「永久の幸福」といった意味を持っています。

「福」「寿」と縁起の良い漢字表記からもその花言葉のポジティブな意味が感じ取れます。

ご縁を大切にしたい

満福寺限定御朱印『明日が大好きになれる御朱印(4月version)』

満福寺では2年前から御朱印を始めています。御朱印を始めるきっかけはコロナ禍でお寺の活動が何もできないという影響もあったのですが、

一番の要因は

私が満福寺で僧侶になった当初は、「自分がこんなにしんどいのは周りが悪いからだ」と愚痴と不満ばかりでいつも自分のことしか考えられず、毎日のようにうまくいかない日々を過ごしていました。

しかし、そんな中で色々なご縁が重なって、本山である「光明寺」に2年間修業に行かせてもらった経験や保育園での経験のおかげで、様々なお寺の住職さまや多くのご縁のできた方にお話を聞いてもらい、また大切な言葉をたくさん教えてもらいました。

その多くの大切な言葉のおかげで「他人と比べることなく自分を信じて、自分のことではなく他人をどのように喜ばせることが大切なんだ」ということを知ることができました。

そして、満福寺の御朱印がきっかけとなり、満福寺とのご縁を結ぶことが出来たことでお参りに来られ方の心を少しでも癒し幸せにすることができればという想いで御朱印を始めました。

「福寿草」の花言葉のように満福寺の御朱印帳を手にされた方、一人でも多くの人が目の前の今日一日を大切にしてもらって明日が大好きになり、幸福な人生を歩んでいただけることを願い。

御朱印帳に『福寿草』の刺繍を入れさせていただいています。

まとめ

満福寺の御朱印帳にはコンセプトがあります。

それは「世界に一つ、あなただけの幸せになれる御朱印帳」というものです。

これは最後にあなたの大切な言葉や目標を書いてもらうことで、

あなただけの特別な御朱印帳にしてもらいたい。そして、どうしようもなく辛い時や、何かに挑戦しようとして不安で誰かに背中を押してもらいときなど、

そんなあなたの心にそっと寄り添えるような御朱印帳でありたい。という想いからこのようなコンセプトのもと満福寺の御朱印帳制作を進めさせていただきました。

数多くある御朱印帳の中から、満福寺の御朱印帳を選んでいただいたご縁を大切にして一人でも多くの人が「明日が大好き」になってもらえるような活動を引き続きしていきます。

満福寺公式インスタグラムや「まん福ブログ」でも様々な幸せになれる情報発信をしていますので、フォローや温かいコメントをしていただけると励みになります。

最後まで記事をご覧いただきありがとうございました。

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