簡単に相手の心を動かせるコーチングテクニック⑨~YOUメッセージをやめて、Iメッセージで伝えてみよう~

コーチング

こんにちは、お寺の住職・保育教諭をして15年目のしゅうちゃんです。

日々、お寺の住職・こども園で働く中で、「檀信徒様との人間関係」「子ども達への関わり方や指導」などでコーチングのテクニックがかなり役に立っていると感じます。

しゅうちゃん
しゅうちゃん

コーチングを知る前は「檀信徒様と話をするのがちょっと苦手だな」、子どもに対しても「何で自分の言うことを全然聞いてくれないのだろう」と悩んだり、イライラしてしまうことが多かったのですが、コーチングのテクニックを使うことで、これらの悩みがかなり少なくなったと感じています。

職場での人間関係や子育てで悩んでいる方が、コーチングのテクニックを知ってもらうことで、少しでもこれらの悩みが解消されると嬉しいです。

今回のコーチングテクニックは『YOUメッセージをやめて、Iメッセージで伝えてみよう』になります。

コーチングとは?

コーチングとは、対象者の自主性を促し、能力や可能性を最大限に引き出しながら、目標達成に向けてモチベーションを高めるコミュニケーション技術です。

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コーチングとティーチングの違いとは?

ティーチングの定義

ティーチングはその名の通り、先生が生徒に授業を行うように経験豊富な人が、経験が浅い人を相手に自分の知識やノウハウを伝えるという手法です。

ティーチングにおけるコミュニケーションのスタイルは、指導者から指導を受ける側への一方通行となります。まさに上から下へといった指導法になります。

また、ティーチングは指導者側が明確な答えを持っているという前提で行われることが多いです。 1対1で行われることもありますが、1対大人数の講義形式で行われることもあります。

コーチングの定義

コーチングは、対話を通してコーチングの受け手が、自ら答えを導き出せるようにサポートする指導の手法です。

コーチングにおけるコミュニケーションスタイルは、コーチする側とコーチングを受ける側が双方向となります。また、コーチングは指導を受ける側が答えを持っているという前提で行われることが多いです。

コーチングは基本的に1対1で行われ、相手に適切な質問を投げかけることで、本人の力で正解を導き出せるよう手助けをしていくものです。 ティーチングとは異なり、人間関係をしっかりと築き上げていく中で相手のやる気を引き出し、本人の努力をサポートしていく手法になります。

YOUメッセージをやめて、Iメッセージで伝えてみよう

コーチングの鉄則は

『相手の発見を促し、安心して人を動かすこと』であり、

コーチングで最も大切なことは、「発見を促すこと」です。

「発見を促すこと」とは相手の中にある、相手さえもそこにあると気付いていない内側の情報を「一緒に探索」し、見つけ出すというのがコーチングの基本になります。

今回は紹介するコーチングテクニックはYOUメッセージをやめて、Iメッセージで伝えてみようになります。

「あなた」を主語にした「YOUメッセージ」ではなく、

「私」を主語にした「Iメッセージ」を使うことで、

人を非難する気持ちも収まってくるので、職場でも家庭でもコミュニケーションが劇的に改善します。

なぜ、劇的に改善するのかというと、

私たちは、「あなた」を主語にした、「YOUメッセージ」を頻繁に使いがちになってしまいますが、YOUメッセージでは何か言われると相手を不快な気分にさせてしまうことがあります

逆に、

「私」を主語にした、「Iメッセージ」を使うことで、語りかけられた相手の話を素直に聞くことができるようになるのです。

・YOUメッセージ
「あなたは〇〇〇だ」

このような言い方をすれば、それはYOUメッセージになります。

・Iメッセージ
「私はあなたが〇〇〇したから、私は〇〇〇と感じた」

という言い方をすれば、Iメッセージになります。

例えば、子育て世代でよくある。子どものこんな『あるある』・・・。

こちらは仕事に行かないと遅刻してしまう。しかし、そんなときに限って、子どもがグズグズで準備するのに時間がかかりイライラしてしまう。

また、こちらが急いでいるときに限って、「今日は保育園に行きたくない」などの子どものイヤイヤのスイッチが入ってしまい。こちらの思い通りにいかなくてイライラしてしまうなどがあるかと思います。

そんな時に、Iメッセージを使うことで劇的な効果を発揮することがあります。

・『YOUメッセージ』の場合

(親)「もう家を出ないと仕事に間に合わないから、早く準備しなさい」

(子ども)「はいはい・・。」

(親)「早くしないと、本当にバスの時間に間に合わないから、早く準備して!!」

(子ども)「今、しているところ」

(親)「もう!!あなたの準備が遅いから、またバスに乗り遅れて遅刻じゃないの!!」

(子ども)「・・・・・」

このように「YOUメッセージ」を使ってしまうと、相手は一方的に攻められていると感じてしまい。相手を不快な気持ちにさせてしまいます。

こんな時に「Iメッセージ」を使ってみると、このような感じになります。

・『Iメッセージ』の場合

(親)「もう家を出ないと仕事に間に合わないから、早く準備しなさい」

(子ども)「はいはい・・。」

(親)「早くしないと、本当にバスの時間に間に合わないから、早く準備して!!」

(子ども)「今、しているところ」

(親)「お母さんは、8時のバスに乗れたら遅刻せずに会社に行けるから嬉しいんだけど、〇〇ちゃんは準備できるかな」

(子ども)「バスに間に合うように、準備頑張ってみる」

(親)「お母さんとっても助かる。ありがとう」

このように、上手くいくことばかりではないですが、

少なくとも、「YOUメッセージ」を使うより「Iメッセージ」に言い方を変えるだけで、人間関係は円滑になり、自分の考え方まで変わっていきます。

「YOUメッセージ」だと防御反応になってしまう理由

人に対して怒りの感情が湧いた時に、浮かんでくる言葉は、どんなものがあるでしょうか

例えば、家庭において、門限を守らなかった子どもへの対応の場合。

「いままで何をやっていたのか?」
「どうして、電話に出ないのか?」
「なぜ、連絡しなかったのか?」

などの言葉を怒りの感情のまま、言ってしまいがちになってしまいます。

また、職場において、部下に頼んでいた仕事をやってなかったことが発覚した場合。

「一体、何をやっていたんだ」
「話を聞いてなかったのか」
「なぜ、出来ないなら出来ないと言わないのか」
「この穴埋めは、どうするんだ」

これらの言葉は、相手のことを責める言葉です。

人に対して怒りの感情的が湧いてきたときには、

「あなたは、なんで、どうして」と「YOUメッセージ」で相手を責めてしまいます。
 
責められた相手は、どう反応するかというと、

身の危険を感じた時にとる行動、「防御反応」をとるようになります。

防御反応とは、「闘争・逃走反応」と言われます。

人は責められたと感じ時には、意識・無意識に関わらず、本能的に防御反応をとってしまいます。

今回の場合は、「言い訳をする」「黙る」「その場から立ち去る」などという逃走反応「逆ギレして、怒りを爆発させる」などの闘争反応が起こりがちになってしまいます。

そのような防御反応が起こると、相手自身が自ら申し訳ないと反省していた気持ちも、一瞬で吹き飛んでしまいます。

怒りの感情はIメッセージで伝えるよい理由

怒りの感情は、2次感情と言われます。

怒りを感じさせる出来事があった時には、瞬間的に怒りの感情になると思いがちですが、怒りの感情の下に1次感情が潜んでいます。

1次感情とは、「不安、心配、つらい、嫌だ、寂しい、むなしい、悲しい」などの感情を言います。

先ほどの場合、門限に遅れた子どもには、「心配、不安」

仕事をしてなかった部下には、「不安、悲しい、むなしい」などの1次感情が考えられます。

怒りの感情が生じた時に、相手に伝えるのは、この1次感情』を伝えることです。

・門限に遅れた子どもに対して
「ずっと心配していたよ」
「何かあったんじゃないかと不安だったよ」

・仕事をしていなかった部下に対して
「ちゃんとやってくれると期待してたんだ」
「何も相談してくれないから悲しくなった」

と「Iメッセージ」で伝えるようにすると、相手には責められた印象がなく、自分がよくなかったということを改めて受け入れるようになります。

Iメッセージは相手の心を開く

怒りを感じた時のYOUメッセージは、相手を責めてしまうので注意が必要です。

攻撃されたと感じた相手は、外から攻撃する相手に対する意識が大きくなって、自分を守ることが第一優先になります。

防御反応で警戒心が大きくなった状態では、自分に対する意識が向かないため、内省にはつながりません。

一方、Iメッセージで一次感情を伝えると、相手には責める印象はなく、相手に対して、良くないことをしてしまったと反省する意識が自分に向けられるようになり、内省が深まります。

まとめ

今回は「YOUメッセージをやめて、Iメッセージで伝えてみようというコーチングテクニックを紹介しました。

人間関係は職場でも家庭でも誤解や偏見などの積み重なったいろいろな思いで、ギクシャクすることが多いものです。

そのひとつの打開策が、「YOUメッセージ」を「Iメッセージ」に変えることだと思います。

普段から気をつけて、特に自分がイライラしてしまった時などに、「今の自分の気持ちは?」と考えて自分の気持ちだけを言うように工夫してみましょう。

コーチングは何か難しいことをするのではなく、基本的には「相手の発見を促し、安心して人を動かすこと」になります。

コーチングとは、「自分にはできない」ではなく、「やってみる」ことが大切です。行動を起こさないと何も始まりません。

つまり、行動することが一番大切なのです。

これから、いくつかのコーチングテクニックを紹介していきますが、

これらのコーチングテクニックを実践してもらうことで、職場や家庭での人間関係が良くなり、皆さんが幸せで充実した生活をすごしてもらうきっかけに繋がれば嬉しいです。

最後までご覧いただきありがとうございました。

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