『あと1%』だけ誰かのために頑張ってみることで、なんとも素敵な感動を呼び起こすことがあります。
「1%は誰かのために生きなさい。個人も社会も幸福にする、小さいけれど、とてつもない力がある。みんなが「1%」生き方を変えるだけで、個人も社会も幸福になる。」と「1%の力」という書籍を執筆されている日本の医師、作家、社会運動家である。鎌田實(かまたみのる)さんは言っておられます。
「あと1%」には不思議な力があるのだと私も思います。「あと1%」だけでいい、大切な人のために生きることで、人生が輝き始めるのです。
「あと1%」の奇跡
ある女性が男の子を出産し、幸せの絶頂の中で2か月後、ご主人に末期のガンがあることが分かりました。彼女はその時、まだ28歳でした。
こんな悲劇があるのか絶望しましたが、それでも、彼女は投げださず、『夫のためにできるだけのことをしよう』と心に決めたそうです。
入退院を繰り返す中で「何かしたいことある?」とご主人に聞くと、「家に帰りたい、一緒にいてくれたらそれでいい」と答えました。病院の先生にご主人を在宅医療で家に帰らせることは可能か聞いたところ、これほど病状が重い患者さんを家には帰したことがないと言われたが、奥さんは自分で在宅ケアを必死になって探したところ、奇跡的に見つかったのです。
周りのみんながこの若いお母さんの「彼らしく最後まで生きてもらいたい」という思いを理解し、応援してくれた結果でした。
ご主人は「なぜこんな病気になったんだ」と愚痴を言ったり、「なぜ治らないんだ」と暗くなるような話は一度もしませんでした。とにかくいつも前向きで、そのご主人の姿勢に彼女も救われたと言います。ガンが進行して痛みが増しても、彼は好きなことをやり続けようとしました。
ご主人は大の競艇のファンで、病院で新聞を見ながら、舟券を買いに行かされたこともありました。
それでも奥さんはいいと思いました。「彼は彼らしく生きているのがいい、今まで好きだったことは何でもさせてあげたい」と、奥さんは思ったそうです。ご主人は「ピカピカ光らないと人生は面白くない」と言って、パチンコに没頭している時は苦しそうな顔は一切しなかったそうです。
しばらくすると、またガンが転移して再入院が必要になりました。
肺がんが脳に転移して、半身まひで嚥下困難になっても、好きなことを彼はやり続けようとしたそうです。
ある時、ご主人は「パチンコに行きたい」と言い出したそうです。奥さんは車いすでパチンコに行かせようと考えていたら、本人の根性でうまく杖をついて歩いてパチンコ屋にいったそうです。人間には本当に不思議な力があると奥さんは思ったそうです。
その時、信じられないほどの連チャンが続いて玉が出続けました。たくさんの愛に包まれたパチンコ台に奇跡がおきました。彼女が彼のところに様子を見に行くと、ニコニコしながら、後ろを通れないくらいのパチンコ玉の入った箱が高く積み上げられ、そんな日が3日続きました。総額は45万。「入院費を稼いだ」と豪快な彼らしい姿でした。
そして、彼は最後まで彼らしく生き、亡くなりました。
彼女は今、「主人と過ごした時間を振り返って」というタイトルで、全国各地で命の大切さの講演をしています。
人は使命、課題、役割を持ってこの世に生れてくるのです。
この夫婦に起こった素晴らしい一連のできごとは、今後、残された家族が果たすべき役割の伏線なのだと思います。
ご主人は病気によって、人に感謝できるようになること、彼女の場合は自分一人で頑張り過ぎず、周りの人の助けを借りることが課題や使命になるのだと思います。
人は生きた時間の長さではなく、いかに自分の乗り越えるべき課題をクリアしたか、また、大切な人に与えるべき課題を上手に与えたかなのだと私は思います。
人はみんな、お互い影響しあって、壁を壊し、前へと進んでいくのです。
会うべき人に出会い、そうではない場合はすれ違う。一度途切れても、必要な縁ならまた繋がる。そういった人の縁を大切にして生きていけると素晴らしいですね。
いろんな人の「1%」で人は楽になります。周りの「1%」の心配りで人は困難を生きていけるようになります。生きることって本当に素晴らしく、面白いことだと思います。
家庭も、恋愛も、仕事も、すべての成功は「あと1%」の積み重ねが大切です。当たり前の「1%」を積み重ねながら、大切な人のために生きると、あなたの人生も輝き始めるのです。
さぁ、「あと1%」だけ誰かのために頑張ってみてはいかがでしょうか?
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